アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Jun

11

2014

本物への道〜ダイヤモンドとのつながり (津田綾)

この3か月の研修で、今回は3歳馬のブレーキング(鞍つけ)のトレーニングもしている。
いまブレーキングをしているのは、ライダーとダイヤモンド。

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ダイヤモンドと同じ歳のライダー


私はライダーよりも少し体が小さく、少し控えめな性格のダイヤモンドとコンビを組むことになった。
今までの私のブレーキングのトレーニングといえば、助手的な役割はしたことはあったが、
今回のように一からというのは初めての経験。
「ダイヤモンドのこれからが私にかかっている!」と緊張のスタート。

まず初めはラウンドペンでの追い運動から。
人の合図でしっかり常歩、速歩、駈歩ができるようにして、
「ウォー」という掛け声で止まることを教える。

ダイヤモンドは落ち着いていて真面目な子なので、合図はすぐに覚え走ってくれるようになった。
彼の真剣さが走りながらもすごく伝わってきて「真面目に走るなぁ。」と感心していた。
でも、最初はダイヤモンドの相棒、ライダーと一緒に放牧地から連れてきて何日かトレーニングをしていたが、
徐々にライダーとは距離をおき、相手が見えない環境でトレーニングをするようになると
ダイヤモンドは外を気にするようになり、ライダーの姿を探すようになっていった。

私もそんなダイヤモンドの行動が気に障り、より一層走ることに集中させようと躍起になる。
でも効果はなく、ついにはダイヤモンドはいななきながらライダーの姿を探すようになってしまった。

そんな私たちの姿を見てみどりさんが、
「ダイヤモンドとちゃんとつながりを持っているの?」と聞いてきた。

「つながり?毎日一緒にやっているのだから、あると思います。」
その時はそう答えたが「つながり」と聞かれた私はいまいちピンとこなかった。
私自身がピンとこないのだから、ダイヤモンドは「つながり」なんてもっと感じてはいなかったはず。

それでも毎日トレーニングを続けて、真面目な性格のダイヤモンドは鞍をつけるところまで難なくクリアしてしまった。
だから私も「つながり」をそこまで重視していなかったように思う。
だけどその「つながり」がきちんとできていなかったと実感される出来事が起こった。

ラウンドペンで調馬索をつけて綺麗に回れるようになり、広い馬場に出して回すようになると、
ダイヤモンドは自分の放牧地のある方に行こうとして、私からは遠ざかるばかり。
しまいには回らなくなって逃げ出してしまった。

みどりさんからは、
「ダイヤモンドにしっかり走れという要求ばかりを小言のように言い続け教育ママみたいだ。」
と言われた。
そして「まだまだ若い馬なのだからグレーゾーンを多く」「もっと遊ぶように」「馬との会話を大事にしなさい」と。

ダイヤモンドは控えめで我慢強く、真面目な性格だから私の言うことを一生懸命受け留めていてくれた。
なのに私はそれに気づかず「もっともっと」と押し付けてしまい、ダイヤモンドは耐え切れなくなってしまったのだ。

ダイヤモンドにとって鞍をつけるということは初めての経験で、
最大級の緊張の場面なのに私は、リラックスをさせてあげること、
人を頼れば大丈夫だと信頼させてあげることをどこかに置き忘れてしまったようだった。

今まだブレーキングのトレーニングは続いている。
私は今回の出来事に臆病になりすぎず、大胆にでも慎重にダイヤモンドと接することをし、
彼が今何を語りかけているか耳を傾けることを心掛けて、もっとダイヤモンドと上手く会話をできるようにしたい。
そして、つながりをきちんと持ち、彼から信頼されるよう、
一緒に楽しみながら共に成長出来るようにとトレーニングに日々励んでいる。

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2014/06/11 10:20:27 | リンク用URL

Sep

01

2013

ロージー VS アブ

いよいよ9月に突入。
秋の気配が朝夕に感じられる今日この頃。
暑い夏を無事乗り切った感があって、ちょっとホッとすることもあるのだが、やっぱり自然は厳しい。

今頃になって、蜂の巣を突いたようにあちこちから飛来する巨大なアブに馬達は悩まされている。
アブは人をめったに襲うことはないが、以前刺された時は強烈な注射のごとく、すごく痛かった覚えがある。

さすがに蚊には動じない馬達も痛いアブは大嫌いで、アブから逃げるため走り回ったり、尻っぱねしたり。
背中に止まったアブを口で追い払う時は、首を思いっきり振り回すものだから、その勢いがすごくてむち打ちになるのではないかと心配をしてしまうほどだ。

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(バレンタインの尻っぱね、ヒーハー!!)

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(これはデューリー、ほとんど逆立ち状態?)


今年は3頭いる繁殖牝馬の内、バレンタインの出産はお休みで濃厚飼料を仔馬連れの2頭より少なくしている。
バレンタインはさっさと自分の分け前を食べ終わると、他の馬の分を横取りするので飼い付けの時は、みんなが食べ終わるまで見張るのが日課である。

暇だから馬の様子を見ていて、このアブ騒動で馬の知恵につくづく感心させられるときがある。

アブがしつこくてあらゆる手を尽くしても払いきれないとき、馬達はシェッドの下に駆け込む。
それを見て分かったことだが、アブはそこまで追いかけてこないようである。
そしてくつろぐときは、みんなひとかたまりにくっついてお互いの尻尾で虫を払い合う。

このあたりはよく見かける馬達の虫対策だが、先日生後わずか3ヶ月半の仔馬がすごい技を披露してくれた。
ブログ「妖怪変化」に書いた仔馬のロージーが、やっぱりただ者ではないと思わせるような術を使ったのを目撃してしまったのだ。

繁殖牝馬放牧地の飼い付けは、みんなが公平に食べられるようにと3箇所に分けて餌を配るようにしている。
馬達はそれぞれ自分の場所をわきまえていて、各自の持ち場でマナー良く餌を食べるのだが、そこでアブに襲われるとちょっとした一騒動で、アブを払いながら騒々しい食事になる。

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(3つのグループに分けてお食事タイム)


そんな時、ロージーはさすがに仔馬だけあって身が軽いせいか尻っぱねの連発を試みる。
ビューッという音と共に、両足を綺麗にそろえて何回も蹴り上げる姿はなかなか見応えがある。

それでもアブがしつこくて払いきれない時は、母馬の元を離れ一目散に他の馬の所まで走っていく。
一体なにをするのかと見ていると、走り寄った馬に自分の体をこすりつけるのだ。

そうするとアブはブゥ〜ンとロージーにすり寄られた馬をターゲットに飛んでいく。
自分の体に付いたアブをちゃっかり他の馬に移すと、今度はまた駈け足で母馬の元へ戻ってきて、一緒に涼しい顔をして餌を食べる。

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(この利発そうな横顔、将来が楽しみ?)


ビックリするようなアブ対策を発見したものだと、まったくロージーには感心させられるが、この知恵が果たして調教の段階になったときに吉と出るか凶と出るか・・・、恐らく一筋縄ではいかないだろう。

くわばら〜、くわばら〜。










2013/09/01 0:17:49 | リンク用URL

Jul

26

2013

レイニング・普段のメンテナンス

動画に出ている馬はガナリーナ(オス)です。 
(母親はガナーズモール、父親はミフリーナ)
ガナリーナは、ガナーズモールにとって、自分の血をわけた最初の子供で、
グリーンウェイランチ第1号のレイニングホースです。

ガナリーナには、ここを訪れる研修生とゲストに、
レイニングの動きを体感できる研究材料の役目をしてもらっています。

この動画を撮影したとき(2012年冬)は、
グリーンウェイランチに滞在したお客様が2週間ちょっと速歩までのレッスンをしたのが最後で、
その後2ヶ月におよび、日中放牧だけの休養状態でした。
放牧地でよく走りまわり自主トレ(?)をしていたので、
その間トレーニングはしていません。

この動画は、売り馬の動画依頼があり、2ヶ月ぶりに少し乗ってその翌日に撮影したものです。
(本音はもう少し時間が欲しかった・・・)
その様な状態なので、馬に多くを要求できませんでしたが、
今回のブログに使う動画として丁度よいと思いました。

レイニングホースは持っているけど、週末にしか乗れないという状況のライダーには、
自分の上達も含め馬のためにもよい運動、というヒントになればと思いました。
また、レイニングの調教をされる方にも、
競技会の合間にできる運動として参考にして頂ければ幸いです。

動画の運動は馬の状態を見ながら流して乗っただけなので、
競技前には、更にチューンナップが必要ですが、
内容は私が完成されたレイニングホースで普段よくやる動きです。
メンテナンス目的の運動ならこれで充分だと思います。

この程度の運動は、馬をだれさせるでもなく、
また度を超した動きをさせるわけでもないので馬にストレスを与えません。
馬の動き自体は、競技中のハデさはなく単調で見方によってはつまらないものですが、
乗り手は馬の一歩一歩運ばれるさまに注意を払っている、と付け加えさせて下さい。

余談ですが、私は楽器(フルート)を少し吹いていたことがあるので、
運動内容については、それに例えることができます。

フルートの基礎練習にかかせないのが、
同じ音を一定の音程で持続して吹き、またその中で音の強弱をつける。
このくり返しで、1つの音だけに専念するため、曲を吹く楽しさはありません。
とても退屈ですが、メロディーでごまかせないので、その単調な作業の難しさがわかります。
ただ、この段階を積まないと、正確かつ美しい調べは演奏できないわけです。

レイニングホースも同じことで、
乗り手が、基本である馬の姿勢(楽器でいう音程)を正確にとりながら走らせることができないと、
マニューバーを美しくこなすことはできません。
音の強弱は、スピードに例えることができると思います。

良いパフォーマンスをするには、馬も乗り手も基礎をしっかり積むための、
単調だけど地道な訓練がとても大切だと言えます。

動画のアドレスは下記にありますが、フェイスブックにも動画を公開してありますので、
ブログの説明を見ながら同時進行で画面を見ていただくこともできます。
https://www.facebook.com/profile.php?id=1326976490

YouTube でも見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=UUA-cIAPOrA&list=HL1374769396&feature=mh_lolz

画面の中で見られる大切なポイントを、
これから数回にわけて私なりの解釈をブログにしていきたいと思います。

追伸: 動画の私の見苦しいファッションをお詫びいたします。 
これ、私のエコファッションで、グローブは下馬した後すぐ作業できるガーデニング用。 
冬場ですが、ストローハット(メンテナンスが楽なものですから・・・)をかぶっています。 
バックルは、冬お腹が冷え、夏は暑苦しくて、そもそも邪魔になるので付けません。
悪しからず、です。




2013/07/26 0:57:02 | リンク用URL

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