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Jul
25
2018
前回のブログに、
体調不良を生じている馬が本能ゆえに
痛みや辛さを表現しないという内容を書かせていただきました。
そのため馬の調子が悪そうだ・・・、と人が気が付いた時は
その症状はかなり進行している可能性があります。
以前日本に居た時、何頭かの馬を看取った経験がありました。
それは直視するには辛いことでしたが、
彼らは私に馬の持つ生と死の姿勢を見せてくれました。
骨折した馬は、横になることをぜず、
ひどい解放骨折においても同じでした。
腸捻転などの激しい痛みがある馬はゴロゴロと地面を転げまわり、
またすぐに立って歩き回ります。
その馬が横になった時は、体のほとんどの機能がシャットダウンし
死を待つばかりの手の打ちようがない状態で、間もなく亡くなりました。
長く患うようなガンに侵された馬は、
闘病中は馬房の中で横になることもありましたが、
死ぬ直前は立ち上がりました。
今回のブログは猛暑時の馬の健康管理について書いているので、
上記した内容は関係ありませんが、体調不良を見過ごしそれが長く続くと
さらに重篤な病や怪我といったものに結び付く可能性があります。
馬の管理者は、馬の体調が変化した時に生じるサインを見逃さず
獣医さんを呼ぶなど、早目の処置をすれば健康を取り戻させることができます。
そのサインに気が付くのは決して難しい事ではありません。
日頃、馬1頭1頭を観察するという意識があれば誰にでもできます。
それぞれの馬は、日常の行動パターン(癖)があり、
また性格も色々で、まずはそれらを知っておく必要があります。
健康な馬は、年齢に関係なく短い睡眠の合間に結構活発に「何か」しています。
放牧中の馬なら、草を食み仲間と戯れ周囲に注意を注ぎ、よく動いています。
馬房管理の馬では、旺盛な食欲を見せ水もよく飲み、
人や他の馬、また音などにもに関心を向け、顔の表情は豊かで目には輝きがあります。
眠る時は立ってたり、また周囲の環境に慣れ安心している馬なら横になることもあります。
放牧、馬房管理の馬両方に言えますが、
馬が立って寝ている時はだいたい頭を背の高さくらいに下げて
ボーっとしている感じですが、もしうなだれているような姿勢ならば要チェックです。
放牧地で横になって寝ている場合、
体調に異常がなければいつも場所はほぼ決まっています。
グリーンウェイランチでは、年間通して外で管理する馬の放牧地には
避難小屋を立ててありますが、その中で横になっていたり、
また外壁に身を寄せてじっとしている時は異変が起こった場合で、
この行動は普段しないので原因をさがします。
馬房管理の馬の場合、
人や馬の往来がある通路から離れ壁に身を寄せてじっとうなだれている時は、
要チェックです。
ネグレクトされたり、人間不信の馬もこのような行動をする時があるので、
普段の様子と比べる必要があります。
あと、暑さから体調不良の兆しがあるサインとしては、
・運動後の呼吸の戻りに時間がかかる。
・運動をしていないのに呼吸が速い。
(鼻孔が開いたり閉じたりしているのが分かる)
・エサを残す。
・元気がなく横になっていることが多い。
・耳を動かしたりなどの顔の表情が乏しく、 目が虚ろで視線を下げたまま動かさない。
・周囲に興味を示さず、馬房の隅にじっとしている。
(上記は暑さからではなく、他の原因もあります)
このような様子に気がついたら、安静にして体を冷やしてあげることです。
扇風機の使用や、馬房のドアを全開にするなどして風通しを良くします。
体を水で濡らしてあげるのも良いでしょう。
いつも新鮮な水を与えるのも大事なことです。
バケツやウォーターカップから水を与える場合は、
夏の暑さに加え、馬が水を飲むときに飼料を落とすので水は腐りやすくなります。
馬それぞれの年齢や普段の健康状態で回復力は異なるので、
その辺は考慮しながら、馬が健康のサインを出すまでは騎乗は控え、
涼しい時間の放牧や引馬で体の循環をキープしながら様子を見る必要があります。
2018/07/25 2:20:30 | リンク用URL
Jul
22
2018
「暑い、暑い、アッツ〜イ!!」
日本から届く第一声のほとんどです。
関西の地震に始まり、豪雨、そして連日猛暑の現在、
自然がもたらす度重なる災害で、息つく暇がない日本。
いくら遠く離れていても対岸の火とは思えない気持ちでいます。
今までにないような猛暑の中で過ごされている皆様にお見舞いを申し上げるとともに、
今回は、様々な乗馬施設で生活し活躍している馬たちのために
少し書かせていただきます。
予断ですが、
ブログを書くたびに長い文章になってしまい申し訳ないと思っています。
よって、このブログは2回に分けて投稿しますのでよろしくお願いいたします。
馬はペットとして身近で飼われている動物と異なり、
痛い、つらいが表情に出にくく、人には彼らの体調変化が
分かりにくい部分が沢山あります。
それは馬が被食動物という立場ゆえの本能だとも言えます。
自然界では、肉食獣は捕まえやすい幼獣、病気やケガで弱ったものを狙うので、
被食される側は肢に怪我をしていても歩き続け、
体調が悪くてもゴロリと横にならないのです。
最後の最後までどうしようもなくなるまで、弱ったところを見せず
動き続けるというのが、彼らの生きるための本能だからです。
人間の飼育下においても、
このような習性 本能を持つ馬なので、
体調がすぐれない時にそれを人が察知するのはなかなか容易なことではありません。
そこでグリーンウェイランチでは、
酷暑の夏の馬管理で、どういったことに気を付けているか綴ってみたいと思います。
一番良いのは人も同様ですが、
健康である状態を夏でも維持させることです。
高温の中での運動は控え、もし運動せざるおえない時は、
汗のかき方、呼吸の状態に気を配りながら行います。
頭までビッショリ汗をかき、呼吸が荒くなるほどまでの運動は絶対避けるべきです。
また、たとえ下馬し体を洗った後になんでもないように見えても、
必ず体のどこかに疲労や機能障害などをもたらす原因を作るため、
運動量と内容にそった休息を与えるのはとても大事です。
人がさほど暑くないと感じる日でも、
馬はパッドと鞍によって体温がこもる部分があります。
人を乗せた場合に使うエネルギーは裸馬の時とは全然違うので、
1馬力の凄さをこの状況では過信しないほうが良いでしょう。
もし馬場が太陽光で熱せられていれば、騎乗者より地面に近い馬は
より高温にさらされるため、この点も考慮に入れなければなりません。
とはいえ、各乗馬施設によって諸事情があると思います。
どうしても調教しなくてはならない、
あるいはお客様の指導をする必要があるといった場合には、
馬の体に負担がかかりにくい運動を選んだり、指導方法を工夫するのも良いと思います。
当牧場では、レイニングというウェスタン馬術を主体に馬の調教を行っています。
レイニングの競技は駈歩で行われるので、調教も駈歩の頻度が高いですが、
常歩、軽い速歩で馬に教えられることは沢山あります。
また、お客様がみえた場合のレッスン内容ですが、
このような時にこそ、ゆっくりとした運動の中で
普段できない様な馬についての会話をするのも良いと思います。
いつもは指導者の号令によって馬を操作されているお客様ならなおさら
今まで知らなかった馬についての内容に興味を惹かれ、
それは馬に対しての更なる興味と理解へつながるのではないでしょうか。
次回は体調を崩したときの馬が出すサインについて書いてみたいと思います。
2018/07/22 0:45:10 | リンク用URL
Aug
29
2017
(このブログはレイニングに限って言えることなのかもしれない?!)
世界中には色々なスポーツがあって、必ずと言ってよいほど順位を競い合う。
順位を競うからには、そのスポーツに沿ったルールがあり
多くのものは男女が区別されて行われるのがほとんど。
ところが、馬術に関しては男女同じ条件のもとで優劣が判断されるため、
時に女性側としては不平等ではないか・・・、と感じることもある。
(まあ、これは一般論で男性と女性が同じ土俵で競うから面白味があるということもあるけれど・・)
馬術で良い成績を出すためには、馬の能力が最も重要な要素だが、
人の操作なしにして、競技はなりたたず、
馬の能力・プラス・馬を操る人の技量で結果に差が出る。
グリーンウェイランチの日常の騎乗作業は、
レイニングというウエスタン馬術を馬に教えていくことが主だが、
たまに男性が調教をしている所を見ると女性としてハンデを感じることがある。
ある時、それに繋がるとても興味深い発見をしたことがあった。
その日は、当牧場でファミリーピクニックが開催され、
BBQと乗馬をコラボレーションして集まる人たちに楽しんでもらうというイベントだった。
約20分ほどの初心者相手のレッスンを自分一人で15人程こなさなければならなかった。
グリーンウェイランチでは、部班や外乗といった一度に人数をこなす
乗馬方法は行ってないのでどうしてもマンツーマンのレッスンになる。
当日は、馬を取り替える暇はなく、1頭大人しい馬を使って調馬索で
「ハイ、次・・・、ハイ、次・・・」 とレッスンを行っていた時のことだった。
(調馬索でのレッスン風景)
ーー乗馬、簡単な説明、常歩、ちょっとだけ速歩、下馬、次の人に交代ーー
の繰り返しで、馬も指導する方も飽きてきたイベントの後半に入った時のこと。
普段からよく動かしている馬なので疲れてというより、
同じ動作の連続ですっかり飽きてしまっていた。
動きがとても怠慢になり、追い鞭で馬のやる気を起こさせるのに
こちらもヘトヘトの状態だった。
そんな時、
年齢、身長はほぼ同じで乗馬は初めてという若い男女が次のレッスンに来た。
最初に女性がまたがり、馬は鞭に促されて渋々動いてやっとのことでレッスン終了。
ところがそのすぐ後に男性が馬にまたがった時である。
常歩をさせると、怠慢になった馬はぐっと腰を入れて力強いリズムで動いてくれたのである。
先に乗った女性とその男性の違いは体重の差と、それに伴う筋肉量の違いくらいである。
私は、馬の動きの変貌に目を丸くしながら、男性が持つ馬に対する身体的影響力の違いに、
とても感慨深いものを感じたのを思い出す。。
ちなみに、レイニングの競技会のトップクラスで優勝する選手はほとんどと言ってよいほど、
体格の良い、どちらかというと体重が重めの男性達である。
(ダイナミックなスライディングストップ。これも乗り手の体重と馬を押す力が物を言う。)
2017/08/29 2:58:12 | リンク用URL
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