アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Mar

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2018

みどりのThat's 録 (牧場の新入り馬たち)

3ヵ月お手伝いしてくれた研修生が先月帰国して、
一人で作業するリズムをようやく取り戻した矢先に
バタバタと若い馬3頭が入厩してきた。

みんな鞍付けは済んでいて、騎乗での初期調教を受ける段階の馬たち。
乗りの方はテリーが担当するので、ここでは預託だけを引き受ける。
今までにもポツリポツリと預託依頼の馬を預かったが滞在期間は
おおよそ1ヵ月から3ヵ月が目安。

馬主としては、その期間でそこそこ乗れるようにして欲しい・・・、
というのが目的なのだろう。

騎乗作業はしなくて良いので少しは楽だが、
馬たちを日々安全に管理する上で、しなくてはならない工夫や苦労もある。

新しい馬が到着すると
馬主に今まで食べてきたエサの種類と量、
ここに来るまでの管理状況(馬房内、あるいは放牧)などを聞くことにしている。
その他、疝痛の有無や体調管理で特に気を付けなくてはならないこと等々・・・。
飼料の変化や新しい環境から馬が受けるストレスをなるべく軽減してあげたいからだ。

そして、馬主からは預託する馬の情報を得るとともに、
短い会話から彼らの自馬に対しての感覚も感じ取るようにしている。

今回の3頭は、
ここでは日常的に与えているアルファルファを食べたことがないので、
毎日少しづつ他の牧草に混ぜて量を増やし慣れてもらうようにした。


さてさて、
ポンポンポンと入ってきたこの馬たち、
一人の時に3頭増えるのは大変だぁ〜、と思ってたけど
ここで生まれ育った子たちとは違う個性があって、
多忙な状況の中にも、楽しみを見つけることができる。

馬主には一応 バーンネーム(馬が普段呼ばれている名前)を聞いておくが、
世話をしている内に、私はいつの間にか他の名前で呼んでいることがよくある。

Zac (3).jpg



例えば、このパロミノ。
馬主はザックと呼んでいたが、私は密かに「ムンク」と名付けた。
その理由は、この子が今まで聞いたことのないような声を出すからだ。

それを初めて知ったのが、
到着初日にして、彼がすっかり意気投合した隣の馬房の馬を移動した時。
ソワソワしだしたと思ったら耳をつんざくような甲高い声で、
「ヒャーッ!!」 と鳴いて私の目は点になってしまった。

それからというもの、置いてきぼりをくうのが不安なのか
ちょっとでも近くの馬が離れると「ヒャーッ!!」
朝の飼い付けで私がバーンに入った時でさえ「ヒャーッ!!」
なんでも事あるごとに「ヒャーッ!!」

その声を聞くたびに私の脳裏には、
「叫び」というムンクの絵のイメージが浮かんで仕方ない。

叫び.jpg



バーンネーム、リッキーという、
このグレーの子は3歳とは思えないほど小さくて華奢。

移動のため引っ張って歩くと、フグゥ、フグゥと鼻が詰まってるような変な音を出す。
毛艶も悪く、所々に皮膚病もあって馬主には申し訳ないが、
どうしてもネズミを連想してしまう。

そんな彼女を私は「ミ二ー」と呼ぶことにした。
ミニーはミッキーマウスのミニーマウスから・・・。

0315181510d (3).jpg



漫画のミニーは可愛いが、
どうしてどうして・・・この子はなかなか気が強く、
エサ時には前足でバンバンッ! バンバンッ! 
と半端でない勢いで馬房を蹴って「早くエサを配れ!」と催促する。

それを向かい側にいる、ムンクが最近真似するようになって参ってしまう。
やれやれ・・・

3頭の中で一番最初に入厩してきたのはこの子。

0315181512 (3).jpg



馬の保母さんとして、えこひいきはダメと自分に言い聞かせているが、
馬主からルースターと呼ばれている牝馬のこの子が私の一番のお気に入り。

物静かで馬房のマナーは大したもの。 賢くもの分かりも良い。
エサをあげる時など、顔を出さずに大人しく待ってくれる。

そんな彼女の毛色が
最近、中毒のようにはまってしまってるアーモンドチョコを連想させるので、
「ショコラ」というオシャレな名前を付けた。

来た当初は、ムクチを付ける時や顔回りを触れるとビクビクしていて
(誰かに厳しく扱われたのかな・・・)と思っていたけど
声をかけながら優しく接していくうちにすっかり落ち着いてきた。

この3頭の入厩により、自分の馬も含めるとバーンの中は満室状態となり、
ドカン、バッタン、ヒヒィーン、ヒャーッ!・・・と
かなり騒々しい日常が過ぎていく。

皆がみんなショコラのように大人しくお行儀が良いと
どれだけ心安らかに作業ができることやら・・・、
・・・とたまに夢見て仕方ない今日この頃だ。























2018/03/22 6:01:00 | リンク用URL

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