アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Sep

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2015

みどりのThat's 録 (ある朝の自然界)

なんとなく秋めいてきたある朝のこと。
夏の疲れがでてきたかなぁ・・・、
と気だるい体に気合を入れて朝の飼いつけをしていたら覆い馬場に、
見慣れない黒い塊があるのに気がついた。

なんだろう・・・、と近づいた瞬間ぼんやりしていた頭に一撃をくらう。
一生に一度目撃できるかどうか分からない光景にいっぺんに目が覚めた。

その黒い塊は、鳥を口にくわえて丸まっているヘビだった。
ヘビの黒いうろこで覆われている体の隙間から鳥の黒い羽がのぞいている。
鳥の頭はすでにヘビの口の中に飲み込まれていた。

その一塊に絡まった黒いものが微動だにしないので、
屋根と断熱シートの間で鳥を捕らえたヘビがそのまま落下し、
両方とも死んだのだと思った。

ところが、ドキドキしながら近づくとヘビの滑る胴体がズルズルと動くではないか。
小走りでバーンに置いてあったカメラを取りに行き、
被写体にするには躊躇する光景を思わず撮影した。

DSC02356.JPG




腕には鳥肌が立っているのにそこから目が離せない。
固唾をのんでその成り行きを観察していると、
ヘビは頭を左右にゆっくりと振りながら、
口を開けたり閉じたりして獲物を飲み込もうとしている。

ヘビが自分の胴体よりかなり大きな獲物を飲み込めるのは知っているが、
どう見ても悪戦苦闘しているように見えた。

飲み込めるのか、飲み込めないのか・・・、
好奇心から何が何でも見届けたくなった。

野生動物のドキュメンタリーフィルムの記憶から、
ヘビは、きっと執拗に時間をかけて自分より大きな獲物を飲み込むのだろうと想像する。
結果が出るには時間がかかると思い、作業をしながら数分置きに見に行くことにした。

DSC02357.JPG




ところが2回目に見に行ったときには、ほとんど真っ直ぐな姿勢で、
それも相変わらず細い体のままでヘビが地面を這っているのが見えた。
体のどの部分にも膨らんで見えるはずの、鳥の痕跡はなかった。

想像していたのとは違ったあっけない結末を意外に思いながら、
地面に転がっている息絶えた鳥を埋める。
野生動物の営みを垣間見た小さな瞬間だった。


DSC02359.JPG












2015/09/24 0:07:53 | リンク用URL

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