![アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ](../img/head.gif)
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2014
アラジンの魔法のランプ・・・。
ドラえもんのポケット・・・。
多少の機能は違うかもしれない。
でも、私がグリーンウェイランチに持つイメージには、
そんな言葉が頭に浮かぶ。
牧場には、必要な時に必要な人間、必要な動物、
そして必要な物が登場する不思議なところだと感じることがある。
グリーンウェイランチが今のようになるまで、
大まかな流れをブログに書く試みはしたものの、
それはほんの一部でいくら書いても書き尽くせない様な、
偶然の出来事の重なりでここは成り立ってきた。
ここはまだ完成されたわけではなく、
人の人生に例えるのであれば、
ちょうど小学校に入ったところという段階。
一人前になるには、これからまだまだ成長しなくてはならないが、
よくここまで育ってくれたと思う。
土地探しをして、ローンを組むのに銀行と掛け合っているときは、
起業ということに対して実感が湧かず、
私の中では理想と夢ばかりが大きく膨らんでいた。
いざ、工事が始まると乗馬施設を作る行程は、
毎日が厳しい現実と向き合うものになる。
牧場が徐々に形になっていくのを見る喜びはあったものの、
疲労と精神的ストレスで私は自分がボロボロになっていくような感じで、
建物が完成した時点でエネルギーは使い果たされ、
その先へ進む余力は、もうないだろうと工事のさなかに思った。
本来だったら起業する人は、
もっと綿密な計画を打ち立て、しっかりと周囲を協力体制に持っていってから
行動に移すのだろう。
ところが、私の場合はあまりにも唐突の出発。
しかも単独行動で、一緒に力を合わせて事を進める人もなく、
牧場建設の旅路は、あまりにも無謀な態勢のスタートだった。
それでも、立ち上げから早や8年が経過し、
カメのような遅い歩みで、グリーンウェイランチは、
ゆっくりと、でも間違いなく育ってきている。
怒涛のような騒ぎの工事以来、
初めて経験した動きのない静かな2013年、
私は、たくさんの出来事を振り返る時間を持つことができた。
そして、振り返りながら、
優しく澄み渡る青い空を眺めているような清々しい気持ちになった。
安らかな時間の流れの中で、馬たちが放牧地で草を食む景色を見たとき、
グリーンウェイランチが歩いた年月は奇跡のようだったと気がつき、
深い感慨に浸った。
その感情は、決して自分がやってきたことに対しての満足感とは違う。
牧場がまだ成長過程でも、ここまでに成れたという、
どこからか知れずにもたらされたサポートに対しての
感謝の気持ちが溢れ出たためだった。
一つ一つ、ここで起きたことを思い出すと、
なんと大勢の人たちの助力を受けたことか。
間接的に、そして直接的に助けられてグリーンウェイランチはここまで来ることができた。
何件も土地を見て歩いていたとき、ポッと灯台元暮らしのような感じで現れた今の場所。
海のものとも山のものとも分からない私を相手にしてくれた銀行の責任者。
大工が突然工事から身を引いた後に、日本から来てくれた2人の男性。
男性ならではの力でたくさんの大工仕事を手伝ってもらい、
最終工事を終わらせた。
それ以降、研修で訪れるのはいつも女性なので、これも不思議なめぐり合わせだった。

(写真の平山君は帰国後、九州阿蘇山のふもとで、「阿蘇うま牧場」という乗馬クラブを
立ち上げ、いつの間にかグリーンウェイランチに研修で来ていた女性とめでたくゴールイン!)
2011年2月14日のブログをご覧ください。http://www.greenway-ranch.com/blog/?id=211)
そして、ジミーおじさん。
グリーンウェイランチのことをとても親身に考えてくれる近所の農家さん。
ジミーおじさんは惜しげもなく、長いファーマー人生から得た知識を分けてくれ、
私がやりこなせない作業は手助けしてくれる。
(バーン内で大きな乾草を動かす作業。これが簡単そうでなかなか難しく、ジミーおじさんについ甘えてしまう。)
それとジミーおじさんと同じように、祖父母の代からこの地域に住んでいるジョニー。
ジョニーは去年の秋口、馬房で作業していたら突然、ひょっこりと訪ねてきた。
隠居生活が退屈で、郵便局を退職した後は 「Handyman(便利屋さん)」
として自宅の近辺で水回りや電気関係の仕事をしていると、自己紹介をしに来た。
絶妙なタイミングで思わぬ助っ人の出現。
防犯用にバーンを照らす外灯を電気会社から供給してもらっていたが、
料金が高い割にはあまり明るくないので、
それをキャンセルして、バーンには直接入り口に外灯を取り付けようと考えていた矢先だった。
その作業をしてくれる人を探していたら、なんと向うから来てくれたのだ。
ジョニーには、入り口のほかバーン側面にももう一つ外灯を取り付けるのをお願いし、
母屋でショートして使い物にならなくなった天井のライトの交換も頼んだ。
3か所の電気工事が終わって、ジョニーに支払いをしようと金額を聞いたら、
「あんたは大丈夫だよ。いらないよ。 またなんかあったら電話しなよ。」
と意味不明なことを言いながら、工賃を受け取らず帰ってしまった。
日本から訪れた人たちや、地元の人たち・・・、
グリーンウェイランチを作って今までに巡り合ってきたたくさんの人たちを思い出すとき、
それと一緒に、あるイメージが心に浮かぶ。
それは、まるでここに来るそれぞれの人の上に天使が飛んでいて、
その天使が、グリーンウェイランチの上を飛んでいる天使と申し合せたように集まり、
一緒に出来事を楽しんだあとに、また別の場所へと移っていく。
そんな光景が見えるような気がしてならない。
2014/04/26 20:16:28 | リンク用URL
GREENWAY RANCH
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