![アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ](../img/head.gif)
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2014
牧場の仕事はとてもダイナミックでフィジカルだ。
あるとき、ガーガーとトラクターをうならせて作業をしていたら、
滞在していたお客様に、
「女性のする仕事ではないね。」と言われたことがあった。
私の中には、「ウーマンリブ」(もう死語?)などという精神はなく、
できれば力仕事、機械の操作、大工仕事など、男性的な作業はやらずにすむなら、
それに越したことはないと思っている。
でも、馬の仕事を選んだときからこういった労働はいつもついて回り、
それを人に頼んでいるととんでもない経費がかかってしまう。
出張料、作業代など自分でやれば材料費だけのところを、
さほどの技術がなくても一丁前の料金を請求される。
その内ブログでも書く時がくると思うが、
日本人の感覚からは信じられないような、
(いい加減な)仕事で 「プロ」 として通用するアメリカの社会的環境を、
どのように、語弊なく説明したら良いのだろう。
牧場が完成するまでの経過をありのままに書けば、
すごく面白いブログになりそうな気もするが、
その反面、愚痴満載になってしまう可能性もあるので、今まで書かないでいる。
そんなわけで、愚痴るくらいなら不慣れな仕事でも自分でやれば納得がいくので、
ありとあらゆる作業に挑戦することにした。
それに、四六時中 馬と顔を突き合わせていると気分転換が必要になることもあるので、
丁度よい息抜きになる。
最初はなんだかんだと苦労はしたものの、
知らないうちに牧場内のほとんどのことは一人でもできるようになった。
ただ、その中にはどうしても自分ではできない内容のものもある。
ちょうど去年の暮れ近くのことである。
1頭の馬が夕方の飼い付けの時に放牧地から出てしまい、
しばらく牧場内をあちこち散策して回ったことがあった。
牧場の周囲は柵で囲ってあるので外へは出られないし、
悪さをするような馬ではないので、
全ての作業が終わったあとに、捕まえて放牧地に戻した。
そしてその夜、テレビを見ながらノンビリと夕食を食べていたときのことである。
「ブォ〜〜〜〜」とポンプが地下水を汲み上げる音が聞こえたような気がした。
小さな音なので静かにしてないと聞こえにくいため、
テレビを消音にして、しばらく耳を澄ませていたらまた「ブォ〜〜〜〜」。
水を使うとポンプが作動するので、どこかの蛇口が開いているのかも知れないと思い、
真っ暗な中、懐中電灯を手に放牧地と馬小屋へ、合わせて7つある蛇口を調べに行った。
(通称ハイドラントと呼ばれる屋外の蛇口。 冬でも凍ることはない。)
全ての蛇口の閉め忘れや異常はなく、
あと考えられるのは、水が他の場所で漏れている可能性だった。
外は闇夜でとても水漏れの箇所を探し当てる気にはなれず、家に戻る。
もしかしたらただの空耳だったのかも知れないと願いつつ、
まだポンプの音は聞こえるのか、息をひそめて耳を澄ましてみた。
そしたら何分間か経過した後に、
「ブォ〜〜〜〜〜」とまた音がする。
はかない望みはあっという間に打ち砕かれ、
これは 「間違いなくどこかで水漏れが起こっている」、
と音が現実をうったえていた。
蛇口が閉まっているのは確認済みなので、
水漏れの原因が他に考えられるとすれば、地面の下かそれとも
最悪の場合、家の床下か馬小屋の壁の内側である。
「夜には考え事をするな」と言う教訓があるが、
なるほど、夜という時間は不思議と、
なんでも悪い方へイマジネーションを働かせてしまう魔力がある。
その晩の私は、また眠れない症候群におちいり、
ベッドの上でポンプの音を聞きながら、そこら中が水浸しになった所を想像して、
悶々とする一夜を過ごすことになってしまった。
2014/01/17 8:48:36 | リンク用URL
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