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Mar
04
2012
前回のブログはファイブスピンの解決策について書かせて頂きました。
今回は、その策をどのようにレッスンに取り入れていったのかを書く予定でしたが、
またもや私の悪い癖が出そうです。
少しだけ脱線させてください・・・、申し訳ありません。
2011年のキャロライナクラシックに出場するため、美紀ちゃん(橋口美紀さん)は
競技会開催の3週間前からグリーンウエイランチ入りをし練習をすることになりました。
参戦する時の相棒をカサノバ号に決めて、
彼女の到着日より1ヶ月さかのぼり調整を開始しました。
カサノバは完成されたレイニングホースですが、
大人しいのでレベルに関係なく様々な人を乗せてきたため若干の再調教が必要でした。
経験の少ない人が乗り続けると、乗り手は脚を充分に使えないため
馬は後ろ足をしっかりと踏み込んで運動しなくなり、駈歩のリズムが悪くなります。
馬が後駆をしっかり使えるということは、
レイニングのマニューバーを綺麗にこなすためにもとても大切な事です。
それに加えて、鞍数の少ない乗り手は馬を操作する時にどうしても手綱だけにたよるので
馬がフラフラと運動するような状態(アライメントのくずれ)になります。
この問題はウエスタンとかブリティッシュに関係なく、
日本の乗馬クラブのインストラクターなら多く経験していると思います。
久しぶりにまたがったカサノバもそんな感じでした。
その様な動きを改善するために、
まずは馬の後ろ足がのびのびと大きく前にでるように運動することから始めました。
馬には初心に戻ってもらい、新馬調教の作業です。
完成されている馬ですから、もとの感覚を取り戻すのはそれほど時間がかかりません。
脚を使ってスーッと前にでる雰囲気が出て来たら、
今度は手綱をピックアップしてハミを受けさせながら馬の姿勢を丸めていきます。
この状態でしばらく駈歩をすると、アライメントが矯正されて
左右にぶれることがなくなってきます。
(馬が丸くなって運動している状態です。)
(これは反対駈歩で左のサークルをしています。)
馬がゆったり体を大きく使いながら、しっかりと前に進んでいる感じが出て来たら、
片手で手綱を持ち、ルースレーンにしても馬のアライメントが崩れないか試してみます。
ルースレーンでハミの支えがなくなってふらつくようであれば、
また馬を丸めて運動する作業をし、再度ルースレーンにして馬の動きを試してみます。
この作業は主にサークルを描きながら正手前で行います。
馬を丸めた状態で反対駈歩をすると、柔軟性がでてきてバランスが良くなりますが
正手前よりきつい運動なので、反対駈歩でサークルを何周もすることは避けた方が無難です。
この時は、外方にあたる脚で馬体を支えると良いでしょう。
更に難度を高めて直線を走るのも、馬が真っ直ぐに進んでいるかどうか分かるので効果的です。
(手綱がたるんでいても馬はちゃんと乗り手の真ん中にいて安定感があるかどうか判断します。)
この運動をするにあたって心がけたいことはハミ受けを求める前に、
まずは馬が充分後ろ足を動かしているか注意することだと思います。
しっかりと前に進んで動いてないのにハミで馬を押さえてしまうと
体を大きく使えないため動きは窮屈になり、その後の運動に支障が出て来ます。
また、ハミ受けばかりに気をとられると馬によってはイライラしてくる場合もあるので、
乗り手は馬がおおらかに、ゆったり、しっかりと動く感じをつかんでみると良いと思います。
まずは脚で馬を前に進めて、次に後ろから伝わってくる力を拳で柔らかく受けるようにイメージしていくと
馬とケンカをすることなく、調和しながら馬の姿勢を作っていくことができます。
2012/03/04 2:38:25 | リンク用URL
Feb
21
2012
(2011年春)
グリーンウエイランチは今年もまた忙しい時期にさしかかってきました。
繁殖牝馬たちの出産と種付けのシーズンです。
今春は3頭の繁殖牝馬の出産と、他の牝馬2頭の種付けがあります。
この2頭はすでにスタリオンが決まっているのですが、
今回出産をする牝馬の内の1頭に種付けをするかどうか思案中です。
大手の牧場だったら迷うことなく種付けをするのでしょうが、
さてここはどうしたものか・・・。
こんな私事の書き始めで早くも脱線しましたが、
長すぎる前置きと時間を経てやっと去年のキャロライナクラッシックを振り返ってみたいと思います。
ここにたどり着く前にどうしてもレイニングの競技についてまだご存じない方に
少しでも内容をお伝えしたかったので今に至ってしまいました。
どうか悪しからず・・・。
去年の10月にはるばる日本から競技会に参戦してくれたうら若き女性がいました。
お名前は橋口美紀さん。
ウエスタン乗馬歴が長い方ですが、ここ6年ほどは殆ど乗ってないとのこと。
ただ、小学生の時に日本の大会には出場していてレイニングのクラスも経験したことがあるそうです。
(向かって右側が美紀ちゃんです)
その時の走行内容やスコアはどうだったのかと聞くと、
ファイブスピンをしてしまいスコアはゼロ。
どうもスピンの回数を数えるのが苦手だというのです。
スピンの数え方はすごく簡単です。
まず停止位置から正面にある風景をしっかりと頭に焼き付け、
馬が1周した時にその風景が見えたら1と数え、スピンをしながらまたその風景が見えたら2、
次に3、3の次にまた同じ風景が見えたら馬に「ウォー」と停止の合図のかけ声をかけ、
同時にスピンの扶助を止めればいいだけの事です。
私自身は競技に出ていたとき、幸いにもスピンをカウントすることは苦手ではなかったので
これ以上の説明は難しく、スピンを1周余分に回ってしまうファイブスピンの問題を
どう解決すればよいのかちょっと悩みました。
じつはこれで悔しい思いをする選手はけっこういて軽視できない問題なのです。
スピンを5回してしまう「ファイブスピン」は競技中に選手がよく陥るペナルティーで
馬がどんなに素晴らしい動きをしたとしても経路違反。
パターンで指示された以外の動作をしたわけですからスコアはゼロになります。
(ここだけの話ですが(笑)、ブログで何回か登場して頂いてるショーンフロリダも
昔はよくファイブスピンで泣かされた選手です。 まさに左スピンを開始するところですが、
正面を見定める真剣な表情をご覧下さい。)
なんでもズゲズゲと言ってしまう私は、
「簡単じゃない。 スピン4回のパターンなら3と数えたあと次の正面で ウォーと言えばいいし、
4 1/4周のスピンは最初90度を回ったところを正面として、
そこは数えず次に正面が見えたら1とカウントするのよ。 ・・・で、4回目にウォーね。」
といかにも容易いと説明するのですが
そこは人それぞれで苦手なものはどうしようもないわけです。
そういえば、
かなり腕のあるオープンクラスで勝負する選手もスピンの時は娘さんに助けてもらってたなぁ・・・、
なんて思い出し
「美紀ちゃん、スピンで回っている時の風景は認識できるの。」
と聞くと、
「できる。」
との返事である作戦を思いつきました。
人馬が3周目の正面(停止位置)を位置したときに声をかけてあげ、
次にその風景が見えたときに止まってもらう方法が良いと思いつきました。
ブリティッシュの馬場競技はシーンと静まりかえり厳粛な雰囲気の中で行われますが、
ウエスタンの馬場馬術と言えるレイニングは、
人馬が演技中でも大きな声や口笛でヤンヤの声援を送ることができます。
例えばスピンの時はスピンを終了した直後に口笛やイェーという歓声が上がるといった具合です。
そこで、他の人の声や騒音があったとしても美紀ちゃんにははっきりと識別できる方法をとり、
あとスピン1周という位置の時に、「みき!」とかけ声で合図を送ることにしました。
場所はアメリカ、誰も「ミキ」という声は発しないし
乗り手にとっては自分の名前なので注意を引きやすいからです。
この方法は功を奏しましたが、そこまでにするにはやはり予行練習も必要です。
その練習内容については次回へ・・・。
2012/02/21 2:14:16 | リンク用URL
Feb
03
2012
以前のブログ、「レイン♪レイン♪レイニング〜」の(8)と(9)で
レイニングの競技がどのように採点されるのか簡単に書かせて頂きました。
今回は、スコアゼロとノースコアについて説明したいと思います。
この2つはスコア(点数)がない、あるいはゼロということで、
同じように思われがちですが実は大きな違いがあります。
スコアゼロとは文字通り、0点のスコアという意味ですが
採点の対象になる点はもらえたわけです。
スコアがあるということは、
何回かの予選があるクラスに参戦した時、
決勝戦に残った場合はスコアゼロでも賞金を受け取ることができます。
ただし、予選でスコアゼロになると次の予選、あるいは決勝戦には出場できません。
ところがノースコアになると、「スコアが存在しない」と言う意味で、
順位および評価の対象にもならないということになります。
当然避けるべき状態ですが、ノースコアはライダーの心がけで回避できます。
下記はノースコアの判断基準です。
・競技馬に対しての虐待
(明らかな跛行があったり、不健康な状態での走行。
馬体検査の時に口、鼻、顎、肩、胴体、腰から出血が確認された場合。)
・使用禁止の馬具を使う
(規定以外(サイズ、形状など)のハミやカーブチェーンを使用する。
タイダウン、ノーズバンド、タックカラーの使用。)
(馬の頭部に装着する馬具の基準は細かく決められています。
ここでは詳細は省きますが、作用が強く馬に苦痛を与えたり、
馬の自然な動きを妨げるようなものが禁止されています。)
(競技中は使用禁止のノーズバンドですが、馬の調教や調整時はよく使用されます。
本馬場へ向かうときに取り外すことを忘れないようにしなければなりません。)
・鞭の使用。
・尻尾の動きを抑えるものを装着する。
・馬具と馬体の検査を受けない、あるいはハミとカーブチェーンの検査時に下馬を怠る。
・ライダーによる悪態、不作法な態度、不貞行為。
・競技馬やライダーが危険な状態にある、または不適切な動きをしたと見なされた場合。
・許可されたクラス意外でつながった手綱を使用する(スタンダードなロマールレーンは除く)
(現在は殆どの選手が2本に分かれたスプリットレーンを使用しています。)
以下は、スコアゼロの判断基準です。
スコアゼロはパターンの演技開始から終了までにジャッジによって決断されます。
ジャッジは審査時に混乱をさけるため、スクライブには「ペナルティースコアゼロ」と伝えます。
・スプリットレーン使用の場合に、手綱操作する手の人差し指以外を手綱の間に入れる。
または、両手を使用する。
(手綱は片手で持たなくてはなりませんが、馬が完全に停止している時はもう一方の手で
絡まった手綱を正すことができます。 ただし手綱の先の方に触れるようにします。)
・手綱を持つ手を替える。 (左から右へ、右から左へというように)
・パターンを指定されたように完走しない。
・マニューバーを指示された順序で走行しない。
・走行中に次のようなパターンに示されていない動作が入る。
ー2ストライド以上のバックアップ(後退)
(よくある例としては、ストップの直後で次にロールバックをするときに
後退してしまったり、スピン開始のときに後退してしまう。)
ー90度以上のターン
(例としては、オーバースピンやストップで演技終了のパターンを
馬がロールバックをしてしまう。)
ーランインパターンで駈歩開始から最初のマーカーに達する前に完全停止をする
・馬具の不備によりパターン終了の時間が遅れる。
・馬の反抗により、パターンの走行が遅れる。
・馬の暴走やライダーが馬のガイドをすることが不可能な状態で
パターンの走行を認められない場合。
・サークル時に1/2周以上、または馬場の長辺を1/2以上のジョグ(速歩)する。
・1/4(90度)以上のオーバースピン。
・落馬、あるいは人馬転倒。
馬の肩、腹部、腰が地面に触れたとき転倒と見なされる。
・走行中に手綱を地面に落とす。
・ライダーが指定されている服装をしていない。
(通常はハットあるいはヘルメット、長袖着用が義務づけられています。)
(優勝した人馬に与えられるトロフィー。 獲得するにはまずルールを守ることから・・・)
2012/02/03 0:27:15 | リンク用URL
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