アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Mar

20

2015

みどりのThat's 録 (連日の緊張)

最近のグリーウェイランチは大変なことになっている。
オープンしてから8年の間、穏やかなゆったりとした時が経過していたが、
今までとはまったく質の違う時間が、流れだしているのだ。

先月に入って、バッタバタと若馬のブレーキングが夕方から行われるようになった。
担当してる人が、自分の仕事を終わらせてから始めるので、
実際に手掛けない私も巻き添えをくって、帰宅するときは暗くなっている。


「天使の降臨」というブログで追々書いていこうと思っていた内容が、
現在進行でスピードに乗って起こっているため、
のんびりすすめているこのテーマのブログは速さについていけない。

その経緯など、細かなことはゆっくりと後のブログで書くとして、
今、若馬のブレーキングをやってくれる人が牧場にいる。

鬼のようにブレーキングの数をこなしてきた経験豊かなポール(仮名)は、
3週間ほど前から手掛けているここの若馬たちの下地ができたと判断したのか、
助手にまたがってもらう段階になった。

ポールのグランドワーク(馬にまたがらずに調教する方法・徒歩調教)で、
基礎のできた若馬がいよいよ人を乗せる時を迎えたのだ。

それが三日前から行われていて、
見ている私まで緊張する場面が繰り広げられている。

息をひそめながらブレーキングを見ていると、
知らず知らずの内に、自分の肩がいかっているのに気が付き、
(私が緊張してどうする。)・・・と思うのだが、
自分の背に人間を初めて乗せる馬が、どんな反応をするかは予想がつかないものだ。

たとえ、人が背中にまたがり、その時に馬はじっとしていても、
馬自信が動いたとき背の上の人間の作用をまた新しい感覚としてとらえるため、
それにビックリしていきなりバタつくことがよくある。

実際に作業をしている2人からも緊張感が伝わってくるので、
助手が馬にまたがる瞬間、そして人を乗せながら初めて馬が動き出す時は、
思わず固唾をのんでしまう。

ましてや、ここで生まれて大事に育ててきたわが子のような若馬たち。
(どうか良い子でいてね。大人しくしているのよ・・・。)
と心で祈りつつ、手に汗握りながら一部始終を見学するのも疲れるものだ。

若馬にロープでコンタクトをとって運動させた後、
ポールが待機している助手に、
「それじゃ、乗ってみるか。準備はいい。」
と助手に問いかける。

「いつでもいいよ。」
と助手は返事をするが、平静を装っているその言葉に、私は2人の緊張を感じてしまう。

若馬のブレーキングは、手掛ける人によって全く異なる。
ポールのやり方は、私の理想とする内容だ。
去年、私が研修生と一緒に初期調教をしたダイヤモンドとライダーの時の手順とよく似ている。

それは、馬に無理をさせず、人馬にもっとも危険のないやり方なので、
後に、ぜひ機会をもうけてそれをご紹介したいと思う。

DSC01981.JPG










2015/03/20 1:00:18 | リンク用URL

Jan

21

2015

レイニングの採点・スコアゼロとノースコア (スコアゼロ編)

去年の9月からレイニングをご存じない方のために、
何回かにわたってミニ知識をブログで公開してきました。

最初は、レイニングの競技会で多く活躍しているクォーターホースについて、
中間では、レイニングという競技がどのように発祥したか。
最後の部分では、レイニング競技の具体的な内容とルールの説明を、
大まかではありますが綴ってきました。

今回はレイニング競技のシリーズ最終編として 「スコアゼロ」 について
NRHA の「Rules For Judging」 をもとに説明したいと思います。

前回のブログから時間があいてしまい申し訳ありませんでしたが、
もしよろしければ、以前に公開してきたものも合わせて読んで頂ければ、
この最終編が分かりやすくなると思います。

 ・レイニングの競技とクォーターホース  (2014年9月10日公開)
 ・クォーターホースのオリジン  (2014年9月14日公開)
 ・カウボーイの作業とレイニング  (2014年10月17日公開)
 ・レイニングのパターンとマニューバー  (2014年11月1日公開)
 ・レイニングの競技と採点の仕組み  (2014年11月27日公開)
 ・レイニングの採点とペナルティーポイント  (2014年12月3日公開)
 ・レイニングの採点・スコアゼロとノースコア(ノースコア編) (2014年12月9日公開)



スコアゼロは、ノースコアと異なり0という点数はもらえます。
走行した人馬は、エントリーしたクラス(一回の走行で順位が決定するクラスの場合)
の順位づけの対象にもなりますし、場合によっては賞金を獲得できる可能性もあります。

スコアゼロという結果は、パターンの演技開始から終了に至るまで、ジャッジによって判断されます。
ジャッジは審査時に混乱をさけるため、スクライブには「ペナルティースコアゼロ」と伝えます。


以下は、スコアゼロの判断基準です。

・両手を使って手綱操作が許可されているクラス
(スナッフルビット、ハックモア、NRHAグリーン、NRHAライド&スライドLevel1)以外で、
スプリットレーン使用時に、手綱を操作する拳の人差し指(またはFirst Finger)以外の指を手綱の間に入れる。
または、両手で手綱を操作する。

(手綱を片手で持たなくてはならないクラスでは、馬が完全に停止している時はもう一方の手で
 絡まった手綱の先を正すことができます。ただし手綱を持っている拳から頭絡までの部分は触れることができません。)


20090516-IMG_2204.jpg


(停止時にこのようにして絡まった手綱を修正することができます。)



・手綱を持つ手を替える。 (左から右へ、右から左へというように)

・パターンを指定されたように完走しない。

・マニューバーを指示された順序で走行しない。

・走行中に以下のようなパターンに示されていない動作が入る。

  a. 2ストライド以上のバックアップ(後退)
    
  b. 90度以上のターン   

  c. ランインパターンで駈歩開始から最初のマーカーに達する前に完全停止をする
   (駈歩発進で1/4周のサークルをするまでに、ストップした場合はスコア0とみなされず、
    2ポイントのペナルティーとなる。)

・馬具の不備によりパターン終了の時間が遅れる。

・馬の反抗により、パターンの走行が遅れる。

・馬の暴走やライダーが馬のガイドをすることが不可能な状態でパターンの走行を認められない場合。

・サークル時に 1/2周以上、または馬場の長辺を 1/2以上のジョグ(速歩)する。

・1/4(90度)以上のオーバースピン。

・落馬、あるいは人馬転倒。
 馬の肩、腹部、腰が地面に触れたとき転倒と見なされる。

・走行中に手綱を地面に落とす。

・ライダーが指定されている服装をしていない。
 (通常はハットあるいはヘルメット、長袖着用が義務づけられています。)


オクラホマのフチュリティーのように、
決勝戦に進出するため2回の予選を通過しなくてはならないクラスで、
一回目の予選で、スコア0またはノースコアの結果を出した場合は、順位づけの対象にはならない。
よって2回目の予選には進出することはできない。

いくつか(一回以上)の予選のあとにファイナルがあるクラスの場合、
ファイナルでスコア0またはスクラッチ(棄権)をしたときは、
順位づけに考慮され賞金を受け取ることができる。
この場合、スコア0はスクラッチより上と見なされる。
賞金を分配する上で、出場頭数が賞金の合計額を満たさなかった場合は、
分配されずに余った賞金はショーマネジメントが保持することとなる。


レイニングのルールに関しては、NRHA の「Rules For Juging」を参考にしながら書いてありますが、翻訳ではありません。
また、「Rules For Juging」に記載されていること全てをブログに載せているわけではないので、
そのへんはご了承ください。
日本でレイニングの選手として活躍なさる方が知識として持っておくと便利なのでは・・・、
と感じた部分を端折って書かせていただきました。









2015/01/21 5:09:52 | リンク用URL

Dec

09

2014

レイニングの採点・スコアゼロとノースコア (ノースコア編)

「レイニングのパターンとマニューバー」
「レイニングの競技と採点の仕組み」
「レイニングの採点とペナルティーポイント」

上記は、ブログで書いてきた競技会についてのミニ知識ですが、
次に公開しようと思っていた内容に関することが、
4日前のオクラホマのフチュリティーファイナルで起こりました。
それも、まさかと思うレベル4、 最高レベルのクラスの最中でした。

出来事に関係したライダーには申し訳ないですが、
良い機会なので、今回はスコアゼロとノースコアの違いを、
この前のフチュリティーを例にとって説明したいと思います。


ノースコア(点数がない)、それとスコアゼロ(score of zero、0点)は、
同じように思われがちですが、今回のフチュリティーの結果を見ると、
大きな違いがあるのが分かります。

スコアゼロとは文字通り、スコアは0点という意味ですが
順位の対象になる点数は与えられるわけです。

ファーストゴー、そしてセミファイナルというように、
ファイナルに向けて予選があるオクラホマのフチュリティーは、
ファイナルに残るとスコアゼロでも賞金を受け取ることができます。

今回のフチュリティーの一番のハイライトとなった Level 4 オープンクラスで
Jimmy Van Der Hoeven が、
最後のマニューバーをスライディングストップで終わらせなくてはならないところを、
ストップの後にバックアップしてしまい、スコアゼロという結果を出してしまいました。

順調に走行を続け、最後の最後でペナルティーを出してしまった彼が、
痛悔の表情でアリーナを退場する姿は本当に気の毒に思いましたが、
30エントリー中の30位ではあっても、
この人馬は9712ドルの賞金を受け取ることができました。


このケースとは別に、同じクラスに出場した選手で、
去年のフチュリティーチャンピオンの Jason Vanlandingham は、
危うくノースコアになりそうな場面がありヒヤリとしました。

AR Guns N Roses に騎乗した Jason Vanlandingham の走行終了直後
アリーナまで入ってきた装具と馬体検査のジャッジは、
AR Guns N Rosesのお腹を見ながら何か戸惑っている様子でした。
コンピューターで見たライブの動画からなので推測になってしまいますが、
私には、彼がポストチェックの馬体検査で拍車による出血を見つけたように伺えました。

そして、ジャッジは自分だけでは判断しかねないため、
審査員席に座っている他のジャッジを呼んで
彼らの意見を求めるところが画面に映し出されました。

会場からはブーイングの嵐が起こって騒然となり、
その直後にライブ放送は画像を映すことをやめました。
初めて見る光景だったので、
一体どうなるのか固唾をのみ、動かない画面を見ながら結果を待ちました。

しばらくの間、映像は静止していましたが音声は入っていたので
観客のブーイングが歓声に変わるのと同時にスコアが発表され、
ノースコアの判定は出されなかったのが分かりました。

結果として、この人馬はファイナルで5位に入り、
獲得賞金 48759ドル を得ることができました。
もしノースコアという判定をジャッジが下した場合は、
順位にも入れず、もちろん賞金も発生しないのでその差は天と地です。



下記は、「Rules for Judging」 に記載されているノースコアの判断基準です。

・NRHA公認競技が行われる場所にて、そこの法に定められている馬にまつわるケア、競技内容、管理責任などの項目を侵害した場合。

・馬に対して、ショーアリーナで競技開始前の、あるいはその最中の虐待行為
 (傷や出血を隠すためのペイントやそれに関連するものが馬体に確認された場合はノースコアにすることができる)
 
・ハミ、ボザールやカーブチェーンにワイヤーなどの禁止された物を使用する

・(サイズ、形状など規定外の)使用禁止のハミ、ボザールやカーブチェーンを使用する。

・タイダウン、ノーズバンド、タックカラーの使用。

・鞭の使用。

・馬の尻尾の血行障害を起こすようなもの、あるいは動きを抑えるものを装着する。

・馬体検査や馬具の検査時に下馬して馬と馬具を検査官に見せる義務を怠った場合。

・公認競技会では、ジャッジは馬に対して虐待あるいは苦痛や危険を伴うと見なした装具を取り外す、あるいは取り替えさせる権限がある。

・騎乗者による悪態や不作法な態度や行為。

・競技馬や騎乗者が危険な状態にある、または不適切な動きをしたと見なされた場合、ジャッジはその人馬を退場させることがある。

・許可されたクラス意外でつながった手綱を使用する
(スタンダードなロマールレーン、スナッフルビットとともに使用されるmecates、ボザールなど両手の使用が許可されているクラス。またはつながった手綱の使用を許可されている10歳以下のユースクラスは除く)


以上が、ノースコアの結果を招く記載項目となります。

ハミや頭絡、その他馬体に装着する道具に関しては、
使用可能なものが細かく説明されていますが、
それはここでは省略させていただきます。

いずれにしろ、ノースコアは乗り手、
あるいは指導者がルールの内容に十分な理解を持っていれば
避けられると言ってよいでしょう。

次回に公開するブログには、どんなに気を付けていても
競技中にやむおえず起きてしまうスコアゼロについて書いてみたいと思います。

IMG_9482.JPG


(優勝した人馬に送られるトロフィー。 獲得するにはルールを守ることが第一歩。 写真はオクラホマのフチュリティーとは関係ありません。)









2014/12/09 12:12:16 | リンク用URL

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