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2018
前回のブログでほんの少しだけオクラホマのフチュリティー(新馬戦)が、
若い3歳の馬にとってどれほど過酷な競技会なのか書かせていただいた。
スポーツで良い成績を収める厳しさは馬も人も同じで、
肉体的にも精神的にも強靭でタフな挑戦者が良い成績を残しやすい。
肉体面においては、人と馬の両者が必要とする共通点は多いようだが、
強靭でタフな精神となると人と馬では大きな違いがある。
人の場合は、「他者に負けたくない、自分への挑戦、勝利に向かって全力を出し切る」
など、選手本人の気持ちが結果を左右するが、
馬は人がコンペティションに挑むような気持ちで馬場に立つ事はない。
競馬のように群れでスピードを競うレースでは、
他馬が自分より先に走ることを嫌う気の強い馬が騎手の手綱さばきに助けられ
先頭でゴール版を走り抜けるのは理解できる。
ところが、レイニングの競技は一組の人馬だけが馬場に入るため、
演技をする馬にとって馬場にいる自分以外の相手は、
己の背にまたがる人間だけなのだ。
そのような状況下で、良い成績を収めるためのポイントになるのは、
乗り手の指示に対する馬の集中力だと私は思っている。
そして、もちろん馬の集中力をキープさせるのは乗り手の技量でもある。
オクラホマのオープンクラスのフチュリティーは、
1st Go Around, Semi Final, Final と僅か1週間の間に3走行が行われ、
その都度、指定される経路は異なる。
約4分近いレイニングのパターン(経路)に緩急の流れはあっても、
馬は非常に激しい動きを連続して遂行しなければならない。
ジャッジがレイニングを審査する上で、
注目する内容の一つにメリハリのある馬の動作がある。
馬は乗り手のわずかな扶助(指示)で瞬時に正確さとスピードコントロールを
伴いながら反応する事を求められる。
その時、馬に必要なのは、
ただひたすら全身全霊で乗り手の合図だけに集中するという精神である。
一昨日、一番見ごたえのあるオープンクラスの 1st Go Around (一次予選)を
事務作業をしながら見ていた私はある1頭の馬に度肝を抜かれてしまった。
1st Go Around は、ランインという馬場に駈歩で入場するパターンだった。
この日、オープンクラスに出場した頭数は371頭。
全部を真剣に見ていると仕事が片付かないので興味のある乗り手、
興味ある血統を引く馬が登場するときだけ見ていたが、
ある時それに当てはまらない葦毛の牝馬に目が釘付けになってしまった。
レイニングのコンペティションに葦毛は珍しいので目が行ったのは事実だが、
どう見ても体が絞られ過ぎていて
いかにも若い牝馬という細い姿から、大した事はできないという印象を受けた。
ところが、その葦毛はランインで馬場に入場しトップスピードへ加速しながら
最初のスライディングストップを見事に決めたのだ。
まるで地面に溶け込むかのようなスムーズなストップで
スタリオンの持つ迫力は欠けたかに見えたが、
スライディングした距離の長さとその時のフォームは非常に美しく、
その後の動きに目が離せなくなった。
この牝馬は、
一瞬たりともタイミングを外すことなく乗り手と呼吸を合わせ
最初から最後まで乗り手の一挙手一投足に全身全霊を傾けていた。
その様子からは感動というよりこの馬が持つ健気さを感じた。
演技が終了して発表されたスコアはその日の最高得点で227点。
あとの2位と3位が224点、そしていくつかの222点が続いた。
牝馬にしてダントツの成績をおさめ、28日水曜日に行われるSemi Final (2次予選)
に歩を進めることになった。
彼女は十分過ぎるといっても過言でない素質を一次予選で披露してくれたわけだが、
後に続く残りの2走行(Semi Final と Final)を
どのように演じ切るのか興味津々である。
結果として点数に現れるのは、馬の体調と体力、
気力と精神面のメンテナンスをいかに人が上手く行うかだ。
そして少々のラック(幸運)がこの馬の優勝に繋がるのであろう。
追伸。
ブログにした馬の名前は、Isnt She Perfect、騎乗は Kole Price です。
オープンクラス レベル4 の2次予選開始は、アメリカ東部時間の28日午後11時から。
日本時間では、29日午前1時からとなっています。
ご興味ある方は、NRHA Futurity で検索して、
Futurity Watch Live! Coliseum とクリックし
Coliseum と書いてある左の画面をクリックするとオープンクラスの走行が、
ライブで見られます。
2018/11/28 9:09:08 | リンク用URL
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