アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Nov

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2014

レイニングのパターンとマニューバー

レイニングの大会では決められたパターン(経路)を一組の人馬が馬場の中で演じ、
その動きの良し悪しを審査員によって採点されます。

このパターンは、
AQHA (American Quarter Horse Association) では12通り、
そしてNRHA (National Reining Horse Association) では13通りあります。

AQHAは以前のブログ、
「レイニングの競技とクォーターホース」でわずかですが紹介してあります。
NRHAも簡単な紹介となりますが、
1966年に非営利団体として設立された協会で、
その目的は、レイニングを競技として推進していくことです。

以前は、この二つの協会が開催するレイニングの競技会は、
ルールその他で異なる点があったようですが、
現在は採点方法や競技にまつわるルールなど統一されたものになりました。

ただ、パターンに関しては2014年11月現在、
パターン1からパターン10までは両協会とも走行の仕方は同じですが、
パターン11と12には上記の2つの協会では相違点があります。
また、パターン13に関してはNRHA独自のものです。

このブログでは、NRHAのハンドブックに記載されていることを基本に
レイニング競技の説明を続けていきます。

レイニングは許可されたクラス以外は、
馬を操る手綱の操作を片手で行いながらパターンを走行しなくてはなりません。

パターンの中にある動きで採点対象になるものをマニューバー(maneuver)と言います。
競技中、馬は各マニューバーを駈歩でつないでいき、
規定に沿ってパターンを演じなくてはなりません。

採点項目の対象になるマニューバーは、
・サークル(大小サイズとスピードの異なる円を描く)
・スピン(後駆を軸にクルクルと回る)
・スライディングストップ(後肢ですべりながら停止する)
・(パターンによっては)フィギアエイト(8字乗り)があります。

それぞれのパターンは、6つから8つのマニューバーで構成されています。

サークルは、大きくスピードに乗りながら描くもの2回と、
小さくゆっくりと描くもの1回の、合計3回の円を1セットとして左右行います。
そして、進行方向を変える時は、サークルの接点で1回ずつ、
左右合計2回のリードチェンジ(踏歩変換)が含まれます。
(例外パターン12と13)

スピンは4回転を1セットとして左回りと右回りがあります。
また、ランイン(馬場へ駈歩入場)のパターンの場合は、
左スピンのみ4¼回転をします。
(例外パターン12と13)

スライディングストップは最低3回行い(パターンによっては4回)、
ランダウン(ストップ前の直線のアプローチ)の後にスライディングストップをします。

それぞれのスライディングストップの後にロールバック
(後駆を軸にして180度反転)の2セットと、
バックアップ(後退)の1セットで構成されています。
4回のスライディングストップがあるパターンでは、
そのうちの1回のスライディングストップでは、
その後に続くロールバックやバックアップは含まれません。
(例外パターン12と13)

レイニングの競技会では、
上記したマニューバーと呼ばれる馬の動きの出来具合をジャッジが審査します。
13通りのパターンにそれぞれのマニューバーの組み合わせがあり、
出場する人馬は、各マニューバーをいかに美しく正確に演じられるかを競うわけです。

以前のブログでも何回かご紹介している動画になりますが、
言葉によるレイニングの説明には限界があり、文章からイメージが湧かない方は、
次のYoutubeの動画をぜひご覧いただければと思います。

日本人がアメリカの競技会に出場した時の動画です。
この二つの動画からは、異なったパターンの走行の様子と、
クラス分けにより手綱の操作の違いが分かります。

最初の動画は、2011Carolina Fall Classicで、
橋口美紀さんとChromed Casanova がグリーンレイナーのクラスに出場した時のものです。
このクラスは、両手で手綱を操作することが許されています。
初めてのアメリカでの参戦で、とても度胸のある素晴らしい演技で2位になりました。

scan0004 (1).jpg


(Chromed Casanova 騎乗の橋口さん。美しいスライディングストップのフォームです。)


走行したのはパターン2で、ウォークインパターンです。
馬場の中央まで歩いていき、演技の開始を示します。
なお、ウォークインパターンでは、馬場への入場は速歩でも許可されていますが、
演技開始前に常歩にするか停止する必要があります。

http://youtu.be/4BqD_wM7kAQ


2つ目の動画は、藤本みどりと Gunners Moll によるもので、
リミテッドオープンのクラスで優勝したものです。
走行したのはパターン9で、ランイン(走って馬場に入場)するパターンです。
このクラスでは、手綱操作は片手でしか行えません。

もう10年ほど前に行われたフロリダの競技会での動画です。
鮮明ではありませんが、このクラスでは20以上のエントリーがあるなか、
体格の良いアメリカ人男性を相手に紅一点で出場、勝利した思い出深い走行でした。

Gunners Moll & Midori

この時の競技会のアナウンサーはオクラホマのフチュリティーで、
長年に渡り耳に心地の良い独特の口調と魅力的な低音でアナウンスを務め、
馬のオークションでは見事な語りを披露した故キース・ブラッドリー(2012年逝去)。

そしてウィニングピクチャーに一緒に写ってくれた故ビル・ホーン、
(2011年逝去、1995年にミリオンエアーライダーとしてNRHA の Hall of Fame に初めて殿堂入りしたライダー)も今は亡き人で、忘れることのできない競技会となってしまいました。

スキャン0001.jpg


(ビル・ホーン、右から2番目)












2014/11/01 8:52:52 | リンク用URL

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