アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Feb

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2016

メンテナンス 7 (メンテナンス運動の体感)

レイニングホースのメンテナンス運動をするとき、
私が思う運動の重要性や目的として、2つのポイントがあります。
今回は、その一つについて書いてみたいと思います。

日頃のメンテナンス運動の目的は、
レイニングのパターンに含まれるマニューバー、
(大小のサークルとリードチェンジ、ストレートラインにストップとロールバックまたはバックアップ、スピン) を馬が綺麗な姿勢を保ちながら演じられるようにするためと、
競技会に向けて本格的なトレーニングにいつでも入れるよう
基礎体力をつけておくためと考えています。

人が自身の体を使いながら何かを表現する場合、
(例えば舞踊やアイススケート、体操の床運動など)基本の姿勢がしっかり定まっていないと、
正確な動きができないばかりか、見た目に美しくありません。
それは、ジャンプや回転などスピードに乗って大きく体を動かす場面では
如実に表れると思います。

それぞれの分野で基本運動は異なると思いますが、根本にある運動の目的は、
バランスを保ちながら体を動かせるようにする(いかなる動作でも軸を失わないようにする)、
そういった練習がほとんどだと思います。

レイニングは馬の動きが審査の対象とされ、その動く様子で優劣が決まる競技ですから、
レイニングホースはアスリートであると共に、パフォーマーでもあるわけです。

そのため、観客やジャッジがその動きを美しいと感じる必要があり
バランスのとれた動きには美しさが伴いますから、
バランスを養うという意味でも、普段のメンテナンス運動は重要です。

それでは、メンテナンス運動が馬にとってどのような事なのか、
少し体感していただくと理解しやすいと思います。

機会があったら外を歩くときに、次のような事に注意しながら歩いてみて下さい。

・まず、腰を(感覚として)2センチほど落とし、左右の歩幅を大きく踏み出しながら歩きます。
その時に腰が上下しないよう、水平に保ちながら歩きます。

・いつもより歩くリズムに勢いをつけ(スピードを上げて)
腕も元気よく左右同じように振って下さい。

・背筋はスッと伸ばし、あごは軽く引いて、直線を歩くときは一本の線上を歩きます。

人と馬では動きの内容がだいぶ異なりますが、このように人が形を作りながら歩く様子は、
馬のメンテナンスの運動をしているときに、似たような感覚を感じます。

私は、普段の作業で牧場内をよく歩きますが、
上記のような歩き方だと5分と経たない内に息が切れてきます。

よほど注意しないと歩幅を大きくするのを忘れ、
歩幅に気をまわすと今度は背筋を伸ばすことを忘れるなど、
言われたように歩く事を継続するには、それなりの練習が必要になります。

そして、普段はいかに体に負荷をかけず、
楽に歩いているか、という事も痛切に実感できます。

この事を馬の運動に当てはめると、人が楽に歩いている状態は、
馬が伸びきった姿勢で常歩をしたり、
ポコポコと速歩や駈歩をした時のイメージに似ていると思います。

前進気勢なく動くため、
姿勢も崩れてあっちフラフラ、こっちフラフラという状態になっています。

準備運動や沈静運動の時は別として、
乗り手は普段の何気ない運動でもしっかりと馬を推進しながら動かし、
レイニングホースのメンテナンスは気を抜かずに行う必要があると思います。

メンテナンス運動で前進気勢をもたせながら、
バランスの取れた姿勢を保つ運動を続けると、
馬は基本的な体力を養うことができると共に、
マニューバーをこなすときは美しい形で動く習慣がつきます。

そして、競技会に向けて本格的なトレーニングを始める段階になったとき、
乗り手も馬も無理することなくそのプロセスを過ごすことができると思います。

MAH00651-1.jpg


(馬の姿勢を作る時はしっかりと脚を使う必要があります。)









2016/02/05 1:36:55 | リンク用URL

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