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2012
2006年の牧場オープンから、今まで生まれた子馬たちが13頭いる。
その子たちは2010年まで全部牝馬だったが、
去年の春誕生した2頭の子馬は両方とも初めての牡馬だった。
ちなみに今年は3頭生まれ、また全部女の子。
グリーンウェイランチは圧倒的な女系家族なのだ。
訪れる研修生も断トツ女性が多い。
去年は先にバレンタインが牡馬を産んだので、
その1ヶ月後に出産予定だったガナーズモールも同じように牡馬を産んで欲しいと思ったものだ。
(2011年9月26日のブログ 「ゴン太のはなし、ゴン太と仔馬」を訪ねてみて下さい。)
理由は簡単。
性別が違うと乳離れした後、子馬たちを一緒に放牧できる時間が限られてしまうからだ。
馬は生後1年少しすると男女思春期を迎えて一緒の放牧はちょっと危険になる。
それと、牝馬には牡馬の遊び方は乱暴すぎるので離したほうが無難なのだ。
そのような理由でオスとメスは別々に放牧する必要があるが、
1頭だけの放牧ではグループ行動する馬には可哀想だし、
遊び相手がいないので必然的に運動量も減ってしまう。
そんな私の心配をよそに、4月27日ガナーズモールは願いを聞いてくれ、
バレンタインと同じように綺麗な牡馬を産んでくれた。
なんという偶然、ラッキーだった。
ところが私は勝手なものでうまい具合に両方ともオスが生まれると、
自分がおとこ馬はあまり得意ではないのを思い出す。
去勢するかどうか考えなくてはならないし、
思春期以降の牡馬特有の元気の良さには体力がついていけない。
ところが去年産まれた2頭はビックリするほどお行儀が良いのである。
人手不足でほとんど私が世話をしてきたため、
おばあちゃんに育てられた孫?みたいになってしまったのだろうか・・・、
おとなしくて言うことも良く聞いてくれる。
感心するほど穏やかで、心を癒やしてくれる馬達だ。
今、日本で流行っている「草食系男子」のように?
「コラーッ!!」 と叫びたくなるような悪さは全くしない。
2頭は今年に入って年頃になり、遊び方は相撲を取ったりおっかけっこをしたりで激しくなってきたが、
とにかく優しい性格で、互いに体をぶつけ合ってハデに遊ぶわりには、怪我をすることもない。
とても仲が良くて、なにをするにも一緒。
いつも2頭寄り添うように歩いて、走って、力比べをして、疲れると隣り合わせに寝転ぶ。
おまけに砂浴びをするタイミングも一緒で、
1頭がゴロゴロ寝転び始めるとそれを見てもう1頭も同じことをする。
そんな姿を見ていると可愛くて、
無邪気な様子に思わず笑みが浮かぶ。
いつでも一緒に行動するので、付けた名前をそれぞれに呼ぶのは面倒くさくて
2頭ひとからげに、「ボクタチ」 と呼ぶようになった。
(ボクタチはいつも鏡に映しているように一緒)
全米で猛暑が続いた、ある7月の朝の飼い付けの時だった。
放牧の馬達に餌をあげるときは、気を付けているのだが・・・
とうとうやってしまったのだ。
ボクタチがゲートから脱走してしまった。
二輪車で餌を配るときに放牧地へ入ると、ゲートが閉じるようにしているがその日は風が強くて、
ゲートの重みで自然にラッチにひっかかるはずのものが風に押されて逆に開いてしまったのだ。
「ボクタチ〜、ほらごはん。こっちおいで〜」
と餌を配りながら、いつものように声をかけてもボクタチが来ないのを変に思い、
後ろを振り返ったときは後の始末。
1頭はゲートを既に通過していて、もう一頭はからだ半分外に出ていた。
「あぁぁ〜〜〜、だめぇ〜・・・、待て!ウォー!」
(まだウォー(=止まれ)の意味を教えてないのについ言ってしまう)
好奇心の旺盛なボクタチは餌を尻目に放牧地の外へ行ってしまった。
牡馬が放馬すると、あちこち走り回り、
他の馬にちょっかいかけて、相手がメスだとブヒブヒ興奮するし、
オスだとケンカを仕掛けて危険なので直ぐに捕まえる必要がある。
ところが逃げたのは2頭、捕獲に参加できる人間は自分1人だけ。
むくちを手に、追っかけ回しても無駄だと思い、開き直ってボクタチの行動を見守ることにした。
周囲の放牧地は全て牝馬が入っているので、どうなるのかと思ったが、
その心配をよそに、いきなり自由になったボクタチはどこへ行って良いのか分からず困った様子。
となりに離れている繁殖牝馬と電気ロープをはさんでおっかなびっくり見合った後、
ブヒブヒと騒ぐわけでもなく放牧地の周囲を2頭つるんで走って、
馬場に出てまた少し走った。
そして満足したのか、2頭寄り添いながら歩いて戻って来た。
興奮した様子もなく放牧地に入ると、まるで何事もなかったかのようにそろって餌を食べ出した。
無事戻って来たボクタチを見ながら、
大人の繁殖牝馬と顔をつき合わせた時、腰が引けていた様子がおかしくて、
まだ子供なんだなぁ、と思いながらまた笑いがでてしまう。
この癒し系のまま成長してくれれば・・・、とつい思ってしまった。
(ボクタチの食事風景。 手前がダイヤモンドで奥がライダーです。)
2012/09/12 16:38:37 | リンク用URL
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