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2011
季節は巡り、青々としていた牧草や木々は秋色に染まり始め、
速度をますように限りなく茶色になっていった。
その頃には、ハナとゴン太の関係はさらに近くなり
すっかりお互いを仲間と認め合っているように見えた。
ハナが馬小屋をしばらく留守にして戻ってくると、
なにやら2匹、鼻をつき合わせて挨拶する光景を見かけることも多々あり、
帰って来るなりハナのほうから、ゴン太を捜すような素振りをすることもあった。
ゴン太は絶えず馬小屋にいるので、研修生やお客さんに可愛がられて、
そのせいか かなりの社交家となり、人に体をすり寄せ甘えて注目を一身に集める。
ゴン太の発見者、ココちゃんは1年の研修期間を終えて日本に帰国。
競走馬の牧場で働いた経験のある彩ちゃんが1年間の研修で滞在していた。
彩ちゃんと私の会話には、馬のほかに毎日のようにゴン太のことが登場していた。
研修生には自由に使えるデジカメを渡してある。
彩ちゃんは、写真を撮るのが好きだったようで、
ゴン太のブログで使用している写真のほとんどは、彼女の撮影によるものである。
私はゴン太シリーズを書く予定はなかったので、
今となってはその写真が役に立ち大変助かっている。
自分が写真を撮るときは、必ず何か目的があってのことでいつも急いで撮影をする。
気持ちに余裕がなく、目的意識が強すぎて撮った写真のできは良くない。
それに比べると研修生たちの写真は、生き生きしたものが多い。
そこから驚きや感動、楽しさなどの気持ちが伝わってくる。
時は去年(2010年)、ハローウィンも過ぎ、冬がもうすぐそこという頃だった。
彩ちゃんと、馬小屋の作業をしながらまたゴン太の話になる。
「だいぶ寒くなってきたねぇ。 犬は寒さに強いけど、猫って、
♪ネ〜コはこたつで丸くなる〜♪、でしょう。寒さに弱いんだよね。
夜なんかどうするかなぁ・・・。」
という私の独り言ともいえる疑問に彩ちゃんが、
「ハナとくっついて寝るかもしれませんよ。」
「ないないなぁ〜い! それは絶対にありえないよ。」
と私は彩ちゃんの予想を否定する。
そんなこと絶対に想像できなかった。
ゴン太はそうしたいかも知れないけど、ハナは寒さはへっちゃら。
そこまでゴン太の接近を許すかどうかは、疑問だった。
今思うとなんでそんな話しが2回も出たのか分からないが、
ハナとゴン太の添い寝の可能性を肯定する彩ちゃんに、
私は同じように真っ向から2回とも否定していた。
月は変わり、放牧地の桶の水が凍るほどに気温が下がってきたときのことだった。
「みどりさん、見て下さいよ〜。」
彩ちゃんからデジカメを差し出され、のぞいてみる。
すごい! すごいっ!!
そこに写っている光景が信じられなかった。
私がいままで抱いていた、犬と猫の観念を徹底的に打ちのめしたものがそこにはあった。
大げさに聞こえるかも知れない。
だけど、ハナとゴン太の関係を最初から見てきたわけである。
お互い子犬と子猫として初めから一緒に飼っていたのなら納得もできる。
だが、この2匹を仲良くさせようとさんざん苦労したので、
目の前のものは奇跡として写った。
2011/09/18 21:48:54 | リンク用URL
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