アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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Jun

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2011

日本に思うこと

春が来たと思ったら、あっという間に夏の到来。
季節は早く巡ってくるのに、牧場を始めて以来長いような短いような
妙な時間の流れを経験している。

最後にブログを書いてからだいぶ時間が経つ。
馬の世話に追われながら、頭の中でフツフツと発信したいことがたくさん思い浮かんではいた。
なのにようやく仕事が終わって、家へ戻ると
文章を組み立てる思考能力や、PCに向かう体力がなくなっていた。

馬の出産、繁殖牝馬の種付け、
日本に送り出す馬たちの検疫検査が日常の仕事に加わり、
猛烈に忙しく、ハプニングも沢山あって厳しい日々が続いた。

そんなバタバタの毎日をこなしている内に気がつくと
東日本大震災から3ヶ月以上が経っている。
日本からのたよりはほとんどそれについて触れなくなり
今の状況がどうなっているのか感じる機会があまりない。

日本はまだ混沌とした状態なのだろうか。
問い合わせなどのメールも不思議なくらい入ってこない。

震災から1ヶ月後、ノースカロライナ州は大変な竜巻の被害を受けた。
4月16日、1日の内に80以上の竜巻が観測された。

ここから車で1時間あまりの知人の牧場は直撃を受け
多数の馬が死にすべての建物は全壊となった。
そこは大きな牧場で、立派なインドアと美しいバーンがあるところだったが、
たった数分間の内に、がれきが散在するフラットな状態となった。

幸い知人家族は無事だったが、かろうじて生き残った馬たちはあちこちに散らばり、
連絡がとれたときはその馬たちを探している最中だった。
ようやく見つけた馬の中には、重傷を負い安楽死をさせたのもいたそうだ。
去年、オクラホマの若馬のセリで買って来た1頭もその内に入っていて
彼らの落胆した様子に涙が出た。

その日は、グリーンウエイランチから15q先でも小さな竜巻が発生し、
いくつかの建物が被害を受けた。
当牧場はなんとか難を逃れたが、嵐が通り過ぎる間の1時間ほどはものすごい風だった。
どうすることもできない、自然の驚異をあらためて知った。

2011年になって半年の間に
日本だけでなくアメリカでも大規模の自然災害が沢山発生している。
大西洋から少し西に位置するいくつもの州は、ミシシッピ川の氾濫で大がかりな洪水に見舞わた。
今は、ノースダコタ州でミズーリ川が洪水になり、大勢の人が非難生活をしている。

4月、5月にかけてあちこちに発生した竜巻の数も尋常ではない。
落雷による山火事の被害も広範囲に及び、これらの自然災害は
「観測史上初めて・・・」、とか「何百年ぶりの・・・」、
といった表現でニュースに取り上げられている。

まるで地球が怒っているような
それとも何かが大きく変わろうとしているのか。
地球という惑星を生き物と見たら、その変革期のようなものを感じる。

人は何かがドカンと身の上に起きると
その時は無我夢中で行動出来るパワーが出るのだと思う。
いわゆる「火事場の馬鹿力」的なエネルギーが出て、
その時はなんとか危機を乗り越えようと勇気がわく。
大変だと感じるのは、
状態が落ち着き、冷静に物事を見られるようになった時のほうではないか。

災害に見舞われた後、自分の生活環境をすぐに好転できるのであれば別だが、
行く先の見えない
その後にいつまで続くか分からない困難な状況の中の生活は心身に辛い。

動きたくても行動していけない状態もありえる。
大勢の人の力が一緒に働いたときに、ようやく動けるような状況もあるだろう。
きっと日本はそんな時間の中にいるのではないだろうか。

今の時代はネットが発達し
テレビなどのメディアからも次々と情報を得ることはできる。
だが現場にいて肌で感じるものや、実体験に比べると
文字や映像からの想像は、どんな感性を持っていてもかけ離れていると思う。

ある意味で、現代版の「浦島太郎」状態を抜ける為にも
今年は日本へ帰ってみたいと思う・・・。



2011/06/28 21:56:58 | リンク用URL

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