アメリカ・ノースカロライナ州にある日本人向けの牧場「グリーンウェイランチ[GREENWAY RANCH]」ブログ

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2010

ロデオに思う (3) (by みどり)

荒馬や牛に乗る競技では、選手をサポートするため2組の人馬がアリーナに待機しています。

主な仕事は役目の終わった馬や牛をアリーナから退場させることです。
彼らは絶妙なチームワークと素早い行動で、競技がスムースに進行できるようにします。

牛の中でも特に動作がすばしっこい子牛は、走っては止まり、逆を向いてフェンス伝いにまた走ってなんとか追っ手から逃げようとあちこち方向を変えます。
(写真に写っているのは成長した雄牛です。)

CIMG0667-4.jpg


柵ぞいをダッシュしたかと思うと急停止してくるりと向きを変えて逆に走り出す、そんな子牛を無駄な動きをせずに追いかける人馬。
乗り手は片手にロープ、もう一方の手で手綱を操作し牛の動きにピッタリと付いていきます。

CIMG0667.jpg


うぅ〜〜ん、思わず納得のため息が・・・。

これぞレイニング競技のルーツなのだと・・・、聞いてはいたものの改めて実感しました。

レイニング競技の経路は現在11パターンまであって、その経路でする馬の動作にまさしくロデオのアリーナで見たものがありました。
これはレイニングだけではなく、ワーキングカウホースやカッティングの競技にも言えることですが、この競技は実際に牛を使うのでここでは説明を省きます。

レイニングは許可されたクラス以外は、手綱操作を片手で行いながらパターン(経路)走行をしなくてはなりません。
パターンに必ずある動きで採点の対象になるのが、サークル(輪乗り)、スピン(後駆を軸に回る)、ストップ(後肢ですべりながら停止)で、パターンによってはフィギアエイト(8字乗り)もあります。

サークルは2回の大きいサークルと1回の小さいサークルをセットとして左右行われ、それに2回のリードチェンジ(踏歩変換)が含まれます。
スピンは左右1セット4回転ずつ、あるいは(駈歩入場のパターンの場合左スピンのみ41/4回転)。
ストップは最低3回のランダウン(ストップ前の直線上駈歩)にスライディングストップ、それぞれのストップ後にロールバック(後駆を軸にして180度反転)の2セットとバックアップ(後退)の1セットで構成されています。(除くパターン11)

これらの動きをマニューバー(maneuver)と呼び、競技会では11通りのパターンにそれぞれのマニューバーの組み合わせがあり、出場する人馬は決められたパターンを走行するわけです。

このマニュ−バーの各動作には牛を扱うカウボーイが馬と共に作業をした時のなごりがあります。

サークルは、牛をまとめるときに牛の回りを囲むように走って逃げないようにします。
スピンは牛が左右に機敏に動くので、それを拒むための動作がもとになっています。
ストップは牛が柵ぞいを走っていったときに並走(ランダウン)し、急に停止して向きをかえたら馬もそれに合わせてストップ、そのあとロールバックして牛から離れないようにするのです。

このような牛を追うときの馬の動作が洗練され組み合わされて、レイニング競技のパターンとなったわけです。

牧場の作業の一環として牛を追いロープで捕まえた後に、焼き印を押し、去勢や治療、病気予防の処置などをしたのでしょう。 
また、牛の買い手がついたりして別の群れに分けたこともあったと思います。

これらの作業をするには、たとえ牛が囲いの中に居たとしても、とうてい人間の脚だけでは難儀なことです。
それを馬上でやることにより手際の良い作業ができるのです。

WEGの解説者がレイニングとは、「馬が自分から好んでガイドされている様子だ。 
(乗り手の指示に素直にしたがっている様子)」と言っていました。

確かにカウボーイの作業を助けるための馬が、乗り手の指示に反抗的であっては、仕事が進まず困ることになりますね。

久しぶりのロデオ観戦は、その昔カウボーイ達の仕事を助ける良き相棒として、また旅人の脚となるなど、常に人との生活に密着して生きている馬達の存在をひしと感じたひとときでした。

CIMG0648-1.jpg



2010/10/15 0:55:24 | リンク用URL

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